こんにちは。えたばりゅです。
愛犬を散歩させていると、拾い食いしちゃった。
これ、わんこの飼い主ならば一度はご経験があるのではないでしょうか。ただ、この拾い食い。結構危険な行為でございまして、なかには大切な愛犬の命を脅かすものもあります。
そこで、今回は愛犬の拾い食いに
- どういった危険性が隠れているか
- どういったシチュエーションで拾い食いが起きやすいか
そのあたりをバシッとご紹介させていただきたいと思います。また、犬種やワンコの性格によっては拾い食いしやすい傾向にある子もいますので、そのあたりもこちらでご紹介しております。
ぜひ、こちらの記事をご覧いただき、可愛い愛犬の健康に備えていただければと思います。
元動物保護施設スタッフが教える愛犬の拾い食い の危険性と拾い食いが起きやすいシチュエーション
お散歩のとき、愛犬から一瞬目を離した隙に、もうすでに口元がなんか動いている。これ、ワンコライフではあるあるの光景かと思います。
しかし、おうちの台所であればまだしも、道に落ちているものを拾い食いしてしまう事には、やはり、あまりいい事といえません。
では早速愛犬が拾い食いしてしまうことによって、どんな危険が隠れているか、こちらをまずご紹介したいと思います。
愛犬の拾い食いに隠れるとても危険なこと
愛犬が拾い食いをすることによって生じる危険性は様々ありますが、やはり危険なのが、ワンコの健康を害してしまう可能性があるということ。
そして、中にはその拾い食いが基で死んでしまうこともあるんです。
落ちているものには愛犬にとって有害なものがいっぱい
愛犬が拾い食いしてしまうシチュエーションの代表的なモノの一つとして、お散歩中の拾い食いが挙げられますよね。
最近では、街中にゴミ箱が減ったこともあり、道すがらによく食べ残しや、コンビニ総菜などの袋が落ちているのをよく目にするようになりました。
こういった場合、注意しておかないと食べ物と一緒に危ないものも、一緒にその場に落ちている可能性があります。例として挙げると
- クリームなどが付いたビニール
- つまようじやフランクフルトなどの棒など先端がとがっているもの
- 鶏の骨
など。ワンコによってはこれらのもの誤食してしまうケースもあるんですね。
鶏の骨の何が悪いの?って思われるかもしれませんが、鶏の骨はワンコが嚙んだりして折れたとき、先端がささくれた状態になり、とがってしまいます。結果、胃に穴をあけたりと、本当に危険な凶器になります。
また、ビニール袋などは、その一部が体内に入ってしまっても、愛犬の健康を害してしまう可能性がありますので、もし食べたかもしれないということであれば、動物病院で受診することを強くお勧めします
また、その落ちていた食べ物自体が有害である可能性も大いにあります。そもそもこれらは人間用に味付け、販売されているものになりますので、愛犬には塩分濃度がありすぎるなど、良いものとは言えません。
また一見大丈夫に見えるものでも、その原材料はペットたちにとって、非常に有害な食べ物が含まれている事が多くあります。
唐揚げやコロッケ、ハッシュドポテトなど、玉ねぎやニンニクが含まれている可能性がある食べ物がその代表的例ですが、
- オニオンパウダー
- ガーリックパウダー
などといった、原材料やソースなどに玉ねぎなどの有害物質が含まれていることは、多々あります。
中にはポイ捨てとは言えない、悪意があるものも
これは稀なケースではありますが、近所の野良猫を駆除するために故意に毒物が仕掛けられているケースもあります。
こういったことは立派な犯罪ではあるのですが、残念なことにこのような行き過ぎた行為をされる方も稀にいて、たまにニュースでも報じられていますよね。
ただ、これはペットだけでなく、人間の子どもたちをもかなり危険な状態に陥れる可能性がありますので、絶対にやってはいけない行為であり、万が一こういった事象を発見したならば、警察に届けるようにしていただければと思います。
では次に拾い食いをしてしまいやすい犬種・性格のわんこをご紹介したいと思います。
拾い食いしやすい傾向にある犬種と性格の犬
犬種においてはもちろんすべてではないのですが、普段の食事の際、まるで掃除機のように、食べるというよりは、吸い込んでいるかのような食べ方をするワンコ達には特に注意が必要です。
このような食べ方をする犬たちは、私たち飼い主が気付いた時には、もう拾い食いしたものを飲み込んでしまっている可能性もあります。ですので、前方に怪しいものが落ちていないかどうかしっかりと注意してあげてくださいね。
このような食べ方をする傾向がある、犬種を少し例に挙げると
- ゴールデン、ラブラドールなどのレトリバー系
- ビーグル
- ミニチュア、スタンダードなどのダックス系
などの犬種はこういう傾向があるので、お散歩の際は注意しておきましょう。ちなみに私の愛犬もこれらの犬種に当てはまりますので、散歩中は結構気を付けてます。
また犬種ではなく、その個体の性格面でいえば、譲渡会や保護施設から迎え入れた犬で、以前の飼育環境が他の犬と暮らしており、
- 給餌の際、特に個体個体を隔離しておらず、競い合うようにエサを食べていた
- または保護される以前の生活で満足な給餌をしてもらっていなかった過去がある
など。このような経験がある犬たちも、このような吸い込み型の食べ方をする傾向があるので、このような性格のわんこたちも注意してあげましょう。
では、次に拾い食いをできる限りしないようにさせるために拾い食いが起きやすいシチュエーションを紹介したいと思います。
愛犬の拾い食いが起きやすいシチュエーション
先ほどご紹介したお散歩はその代表的なシチュエーションの一つなのですが、他にも愛犬が拾い食いしてしまう可能性が高まる状況があります。
愛犬と一緒に旅行など遠出するとき
最近はペット共に宿泊できる宿が充実してきたり、高速道路のSAやPAにもドッグラン施設が出来たりと、犬と一緒に遠出する機会は、昔に比べ、飛躍的に増えていますよね。
私たち飼い主としては嬉しい限りなのですが、それと同時に、そのような人が集う場所では、当然飲食店や露店なども多く、そのような場所では注意が必要になります。
また、旅行先では、土地勘に慣れていなかったり、私たち飼い主の気持ちも普段よりは開放的になっていることもあり、普段のお散歩などに比べると、愛犬に対する注意力が低下してしまっている可能性もあります。
フレキシブルリードやロングリードを使用している時
普段のお散歩では通常のリードを使っていても、ハイキングに出かけたりしたときは、車に轢かれたりする危険性がかなり少なくなるので、愛犬に少しでも開放的な気分を満喫してほしいと、長さを調整できるフレキシブルリードやかなり長さのあるロングリードを使用することもあるかと思います。
ただ、これらは通常のリードに比べると、長さがある分かなり制御が効きづらいですので、こういったリードを使用する場合は、事前に近辺に危ないものが落ちていないか、そのあたりをしっかりと確認していただくとワンコも安全に開放的な気分を楽しむことができます。
では、お散歩やお出かけの運動というところに触れたので、これからご紹介する例はそんなには多いケースではないのですが、実際にあった事例でいい機会かと思いますので、こちらの方もご紹介したいと思います。
バッチリ散歩や運動・適量の食事を行っているのに愛犬の体重・体型に変化がない時
お散歩や運動というと犬たちの体重管理を行ううえでも、重要なものではありますが、その散歩や運動量も十分で食事なども与えすぎているという事はないのに体重が減らない。もしくは体型が肥満体型のまま。このような時にある重篤な病が隠れている可能性があります。
前述したとおり、あまり頻繁に起こりうる症例ではないので、極度にご心配される必要はないのですが、このようなこともあるという事で、頭の隅にでもご記憶いただけますと幸いです。
私が勤めていた、動物保護施設で実際にあった事例になるのですが、その個体はいわゆる典型的肥満体型であった為、給餌を療法食(ダイエット支援フード)に変更し、ドッグランや運動などもしっかり行い、減量させていたのですが、一向に体重が減らなかったんです。
これはどうもおかしいという事で、動物病院にて入念に診察をしていただいたところ、なんと腹部に大きな腫瘍ができていたのです。
腫瘍細胞が外部変化・触診での異常・体調不良ないまま、その個体の体重に影響を及ぼすほど、水面下で肥大化することは珍しいそうです。ただ実際にその個体は巨大な腫瘍が腹部に隠れており、その腫瘍が体重の減少と肥満体型を妨げていた根源だったのです。
即摘出手術を施し、その後の体型は摘出前と全く異なり、本来の正常な体型へと戻りました。腰にはしっかりとくびれも出来ていました。
私自身もその診察結果を聞いたときは、腫瘍細胞が体重に影響を及ぼすほどになるということは、信じられなかったのですが、施術後のその体型を見ると、腫瘍というものは本当に恐ろしいものだと再認識させて頂いた事例でした。
この腫瘍の他にも病気が元となるもので個体の体重に影響がでるものは、腹水・胸水などがあります。
腹水については、その量と共にお腹がかなり膨れてきますのでわかりやすいですが、胸水の方はあまり外見的変化ではわかりづらく、体調の不調などで発覚することが多いです。
そして、犬もそうなのですが、猫にとってこの腹水や胸水といったものが体内に溜まるということは芳しくない状態ですので、日々の体重の管理や体型の管理は、ご注意を払っていただけますと幸いです。
もし、ご自宅の犬・猫が肥満体型で減量を行っているにもかかわらず、体型や体重に変化が認められない。もしくは、増加した。そのような事があれば、詳しい検査を動物病院の方で行っていただくことがいいかと思います。
最後に
いかがだったでしょう。今回は愛犬の拾い食いについてご紹介させていただきました。本当に状況によっては大切な愛犬の命すら脅かしかねない危ないもの。確実に防ぐことは難しい分、たかが拾い食いと侮らず、私たち飼い主はしっかりと注意していかないとですね。
また、拾い食いとは少し状況が違うのですが、東日本大震災を生き延びたワンコが、お散歩中に猛毒の農薬ランネートが付着した草を食べてしまい、命を落としてしまったケースもあります。
このワンコが身を挺して教えてくれた、道端にあるものを食べてしまうことの危険性をしっかりと私たちの愛犬に生かし、これ以上こういった悲しい犠牲者を出さないようにしていかねばですね。
では、今回はこの辺りで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
大切なペットを守るためにも拾い食いには、しっかりと注意をしてあげましょうね。