こんにちは。えたばりゅです。今回は、その美味しさにもかかわらず、ネームバリューや知名度の観点から他の魚の代替魚となってしまった経緯のある魚たちをご紹介しようと思います。どういった魚たちがこのような不遇な扱いを受けてしまったのか・・・ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
不遇な過去 他の魚の代替魚となった魚たち

現在では、JAS法も更新され、他の魚を別の魚の名前で販売することはできませんが、過去にはこういった規制もゆるく、公然と。と言ってしまっては少し語弊がありますが、別の魚を有名な魚の名前で販売されていたこともあったんですね。
では、どのような魚がこのような不遇な扱いを受けていたのか。早速ご紹介していきましょう。
他の魚の代替魚となった魚たち1.ナイルパーチ

ナイルパーチはアフリカ大陸の熱帯域に生息する淡水魚で、日本の三大怪魚でもある、アカメとは親戚のような間柄の魚でございます。その体長は時に2m、体重100kgにも達する巨大魚なんですね。淡白で美味しい魚なのですが、その名前があまり馴染みなく、外国産の魚と聞いてわかるような名前であったため、系統魚であり、日本では有名かつ高級魚の仲間でもあるスズキとして販売されていたこともあるんですね。
そのフォルムもスズキによく似ていて、スズキをよりガッチリさせたような体形をしております。
他の魚の代替魚となった魚たち2.ホキ

ホキは体長約1mを超えるオーストラリアからニュージーランドにかけての浅海から水深1000mに達する深海域に生息する、いわゆる深海魚にカテゴライズされている白身の魚で、脂肪含有量は少なく、淡白でヘルシーな魚として世界中で食べられていたりするんです。
ただ、日本ではあまりなじみのない名前から、系統魚で日本でも馴染みのある超メジャー魚、タラの代替魚として使用されていたこともあり、その下あごにはマダラのような一本のヒゲを持っていたりします。他にもタラの代替魚として扱われた魚としてはメルルーサなどがおりますね。
他の魚の代替魚となった魚たち3.アブラボウズ

アブラボウズは北半球の深海域に生息する白身の魚で、先ほどご紹介したホキと同じく深海魚としてカテゴライズされておりますが、ホキと違う点はアブラボウズにはかなりの脂肪分が含まれている、いわゆる脂ノリノリな特徴を持っており、その脂肪含有量は40%を超えるほど。なので、脂がのりすぎて食すとお腹を壊すこともあり注意喚起がされることもあるんですね。
白身で脂にも甘みがあり、美味しい。しかしながら、その名前に知名度がない。こういったところから、超有名で高級魚として名を馳せているクエの名で販売されていましたが、このアブラボウズに関しては、JAS法が改定された後にもこういったことが行われていたため、代替と呼ぶには生ぬるい、偽装事件に発展してしまった経緯もあるんですね。
ちなみにその容姿はクエによく似ていますが、ナイルパーチやホキなどと違って、系統魚というわけではなく、全く別種の魚でございます。
他の魚の代替魚となった魚たち4.スケソウダラ

最後にご紹介するのは、スケソウダラ。こちらは上の3種とは違い、日本でもあまり知名度はないっていうことはありませんよね。にもかかわらず、何故ゆえにに代替とされてしまったのか。それは、ある超有名なお祝い事に欠かすことのできない魚の特性にあるんです。
超有名でお祝い事に欠かせない魚ときて、もうピンと来まくったかもしれませんが、それは真鯛。もちろんお正月にも欠かせない魚ですよね。お正月には真鯛を姿焼きにした祝い鯛が振舞われることが多いですが、その卵を甘辛く煮つけた鯛の子もお正月のお節料理には欠かせないお料理。
しかしながら、鯛の旬は3~4月。故にお正月の時期には卵を持っていないことが多く、お節料理に使うには難しい状態。そこで目を向けられたのが、鯛の子に形も大きさもよく似ているスケソウダラの卵だったんですね。一昔前には年末を迎えるころ、多くの販売店においてこのスケソウダラの卵が鯛の子として大々的に販売されていたこともあるんです。
現在は助子などの名前で販売されていたりしますね。ちなみにスケソウダラほどメジャーではありませんが、マトウダイの卵なども鯛の子として代替されることがありますが、マトウダイも「タイ」という名前を冠していますが、鯛とは全く別種の魚でございます。
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最後に
いかがでしょう。今回は美味しいにもかかわらず、他の魚の代替魚となった、ちょっと不遇な魚たちをご紹介させていただきました。今回は特定魚としてご紹介させていただきましたが、複数の魚種を含む、例えば深海魚や白身魚、青魚といった料理名、特に白身魚のフライや天ぷら、塩焼きなどの名前では今回ご紹介した、ナイルパーチやホキ、メルルーサはもちろん、様々な魚が使われたりしております。このあたりも馴染みないものには警戒心を抱きやすい私たち日本人のココロが繁栄されているのかもしれませんね。
ではでは、今回はこのあたりで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。