こんにちは。えたばりゅです。
今回は、ウナギやハモなどと同じく、いわゆる長物系に属する穴子について、触れていこうと思います。その美味しい食べ方や鮮度の良い穴子を見分け方、そして穴子を美味しく食べるためのちょっとしたコツ、ちょっとレアな食べ方なんかもご紹介しておりますので、是非ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらとおもいます。
料理法超多彩!夏に絶品穴子の美味しい食べ方と美味しく食べるちょっとしたコツとは
穴子は世界中にその仲間が生息していているのですが、そのイメージとは裏腹に意外と大きく成長する魚で、地中海やノルウェーなどに生息するヨーロッパアナゴはなんと、全長3mにまで成長する巨大さで、日本に生息するオオウナギよりも大きく、ウナギの仲間の中では世界最大なんですね。そんなアナゴたちなんですが、日本で主に食されるのはその中でもマアナゴという種の穴子。マアナゴも意外と大きく、成長すれば1mに達することもあるんです。
ただ、穴子もウナギやハモと同じく、小骨が多く、大型個体になるほどその骨が顕著に気にかかるようになるので、よく出回るのは20cm~50cmくらいの個体が多いですね。
穴子の主な漁獲産地と地方名
マアナゴは日本近海の沿岸部に生息しているので、どのエリアでも漁獲されていますが、その中でも漁獲量が多いのは、宮城県、愛知県、愛媛県、兵庫県、山口県、福島県、山口県、京都府など。
東北から九州まで様々なエリアで漁獲され、親しみ深い魚の一種なんで、その地方名も多く一部をご紹介すると
- ハカリメ:千葉県、和歌山県
- キンリョウメ:和歌山県
- ホシアナゴ:兵庫県(主に淡路島エリア)
- トオヘイ:大分県
などなど。また、東北地方では、ハモと呼ばれたりしていて、東北ではハモといえば穴子を指すことが多いみたいなんです。また、関西では大きく成長した穴子をデンスケと呼ぶことがあって、デンスケは脂のノリもよく、小さなアナゴよりも高値で取引されたりもします。逆に穴子に変態する前の小さな稚魚はノレソレなどとも呼ばれており、こちらは主に関西で生で食されることが多いですね。
穴子に含まれる栄養
穴子にはタンパク質の他、夏バテ防止にもなるカリウムも豊富で、旬を迎える夏にピッタリな栄養素を含んでおります。また、ウナギほど多くないのですが、大型個体になるほど含まれる脂質も多くなり、その脂質には脳の働きをよくしたり、血液をサラサラにすしたり、ひいてはがん予防にも効果があるとされる不飽和脂肪酸DHA、EPAが含まれております。また、小骨が多いということはカルシウムも豊富ということで、こちらも骨に嬉しい成分といえます。穴子の小骨はハモやウナギほど気になるものではないですが、どうしてもということであれば、骨切りするのも一つの手。ただ、ハモほど細かくする必要もないのですが、やはり骨切りは開きと同じく、少し技術が必要な調理法。大きなアナゴを購入した際には、購入先の魚屋さんにお願いしてみるものもいいでしょう。
穴子の美味しい食べ方と鮮度の良い穴子を選ぶコツ
穴子はその姿からイメージされる通り、ウナギの仲間で美味しさの絶頂を迎える時期も、同じく夏。しかしながら、その料理の幅はウナギよりも多彩と言えまして、結構いろんな料理法で親しまれていて、少し思いつくだけでも
- 穴子の蒲焼、白焼き、塩焼き
- 蒸しアナゴ
- 穴子の天ぷら
- 穴子の煮つけ(煮アナゴ)
- 穴子の湯引き
- 穴子のお吸い物
- 穴子の八幡巻き(穴子をごぼうで巻き付けた煮物料理)
などなど、一部をご紹介するだけでも、焼き物、蒸しもの、揚げ物、煮物、吸い物系というように、かなりそのバリエーションの幅も多いことで知られています。この中でも、個人的におすすめなのは、シンプルな王道穴子の塩焼き。特に40~60cmほどの大きなアナゴは脂のノリもよく、軽く塩を打ち、ほかの魚同様皮目に少し焦げ目がつくくらいに焼き上げて、仕上げにレモンをかけていただくと、身はホクホク、そして皮はパリッパリ、絶品の味でございます。
また、鮮度の良いものが第一条件ですが、穴子の刺身もこれまた美味しくて、食感もコリッコリ。こちらも塩焼きと同じく穴子料理ではおすすめ。ただ、ウナギと同じく、穴子の血液にも毒が含まれているんですね。これは加熱することで無毒化でき、ウナギよりもその毒の強さは弱いんですが、万が一のことも考えて、刺身はお店で出されているものを食べることをお勧めいたします。
穴子料理の超有名どころ焼き穴子のちょっとした雑学
そして、やはり穴子といえば、焼き穴子が有名ですよね。焼き穴子はしょうゆベースで焼き上げるものと、甘辛いタレを重ね塗りして仕上げるものとその調理法も主に2種類の行程があって、それぞれに使われる用途も違い
しょうゆベースの焼き穴子はそのまま食べたり、鍋焼きうどんや鍋の具、茶碗蒸し、ちらしずしや巻きずし、握りのネタ、刻んでキュウリと和えたりされる一方、甘辛いタレで仕上げた焼き穴子は、主にちらしずしや巻きずし、握りのネタ、といった主にすしネタの材料に使用されることが多いです。
鮮度の良い穴子の選び方
と、このように穴子は様々な料理で楽しむことができるオールマイティな魚の一種ですが、傷みやすい一面もあり、鮮度の良く無い穴子を購入してしまうと、臭みでせっかくの料理が台無しになってしまうこともあります。まぁ、穴子に限らず、魚や野菜は鮮度の良いものを選定するに越したことはないんですが、鮮度の良い穴子を選ぶコツをご紹介すると、
- 穴子の皮の色である、白と黄金色(赤茶色)がはっきりして光沢があるもの
- 目が濁っていないもの
- 血液が赤褐色に変色していないもの
といったものを選ぶといいでしょう。
穴子を美味しく食べるコツ
そして、穴子は長物ということもあり、丸のまま調理するのはちょっと技術がいる魚。なので、販売時には生の状態でも、開きにした開きアナゴで販売されていることがほとんどで、このあたりは心配ないのですが、独特のぬめりがあるのも長物の特徴で、このぬめりは時間の経過とともに、白く白濁し、臭いを発するんですね。この臭いが香ばしいものであれば何も問題はないのですが、それは残念ながら臭みと呼んでも差し支えないもの。そして、これは身のほうにもその匂いが移りやすいんです。
なので、調理する前に皮を表にして、念入りに包丁でぬめりをこそげ落とすのが穴子を美味しく料理するコツ。皮を上にして熱湯をかけるとぬめりは更に落としやすくなりますが、熱湯をかけると、身が縮んで丸くなってしまうので、このあたりは少し注意が必要です。
最後に
いかがだったでしょう。今回は、ウナギと同じく夏に旬を迎える穴子の美味しい食べ方や、鮮度の良い穴子の選び方、そして穴子を美味しくするちょっとしたコツなどをご紹介してみました。こちらの記事があなたの楽しい食生活、そして健康生活のさらなる向上のお役に立てれば幸いです。ではでは、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。