夏が旬の食材

【毛ガニ】食べるところが少ない!・・・でも実は味はカニ類の中でも最高峰!

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、高級料理のイメージが強いカニ、その中でも毛ガニにフォーカスして触れていこうと思います。ズワイガニやタラバガニといった、超有名どころたちと比較すると、若干その知名度、そして食する機会も少ないカニですが、実は毛ガニはカニの中でも超優れた逸材なんですね。

ではでは、今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

食べるところが少ないカニ代表格の毛ガニ 実はその味はカニの中でもトップクラスだった!

毛ガニは主に太平洋北西部の冷たい海域に生息しているカニで、日本でも日本海や北海道、太平洋側では主に東北地方の砂底海域でみることができます。

その名前の通り、体中に毛が生えているのが特徴で、毛はビッシリっていうわけではないですが、一本一本は結構太く、しっかりとした毛が生えているのが特徴で、甲羅部分にはトゲもあり、角ばったところが目立つものの、足が短いこともあってか、全体的には丸みを帯びたコロッとしたかわいらしいフォルムというイメージがあるカニでもありますね。

食べるところが少ない代表格毛ガニ しかしながらその味は超絶品!

そして、毛ガニといえば、やはり食べるところが少ないカニというイメージが強いカニとしても有名ですよね。甲羅の大きさは約10cm前後、大型のオスで約13cmほどと、ズワイガニの平均的なオスよりも若干小さい程度ですが、ズワイガニやタラバガニと比較すると、足の長さがかなり短く、これが食べるところが少ないイメージを持たれている大きな原因の一つと言えます。

このあたりは、ガザミ(ワタリガニ)と通づるものがありますね。

しかしながら、ガザミとは違い、足にもしっかり身が入っていて、少ないながらもその身は甘味が非常に強く、うま味も凝縮されていることに加え、カニミソの味はかなり・・・いや、超絶濃厚。ガザミと違い、毛ガニはオスだけが流通するため、卵巣を食べることはありませんが、そのミソの濃厚さ、そして身の凝縮された旨味と甘味は、カニの中でもトップクラスで、高級品とされるカニの仲間の中でも、その味は毛ガニが一番おいしいと評されるほどなんです。

毛ガニがオスしか流通しない理由

毛ガニがオスしか流通しない理由については、毛ガニはズワイガニほどではないものの、同じくオスのほうが大きく成長するカニなので、メスは更にその可食部分が少なくなってしまうっていうのもありますが、メスはオスと比較してその脱皮回数が半分から3分の1程度なので、成長スピードも遅く、加えて抱卵期間も長いんですね。成長スピードが遅いということは、成熟して卵が産めるようになるまで時間がかかるということでもあり、その抱卵期間の長さも相まって、繁殖力はあまり強くないカニなんです。

なので、あまりに獲りすぎる、すなわち乱獲されてしまうと、個体数が回復するのにかなりの時間を要してしまうんです。こういったこともあり、流通可能なオスも漁獲できる大きさが決まっており、その甲羅の大きさが8cmを超える個体のみなんです。

毛ガニがオスしか流通しない、そのオスにも漁獲可能となる大きさが決まっているのには、このような毛ガニの習性にも理由があったりするんですね。

毛ガニのおいしい食べ方

毛ガニはその食べ方も悩ましいところがあるカニなんですが、食べ方としてはその味をダイレクトに堪能できるものや、濃厚さを堪能できる食べ方が多いですね。

大きなものは塩ゆでや姿蒸しにしたりして食べる他、小さなものはみそ汁やお吸い物に入れるとその濃厚な味を存分に楽しむことができます。

うま味を存分に味わうならば姿蒸しか焼きガニ

中でもお勧めなのは、毛ガニの姿蒸しと焼きガニ。塩ゆでも美味しいのですが、茹でるという行程上、どうしてもそのうま味が湯に出てしまいやすいので、それをできる限り防ぐには蒸すのがおススメ。蒸すと湯にうま味が出て行ってしまうのを防ぐことができるので、お手間でなければ茹でるよりも蒸した方が毛ガニのうま味を存分に味わうことができます。

また、そういった面では焼きガニもおススメ。ズワイガニやタラバガニのそれと比較すると、あまり知名度はありませんが、毛ガニはその身にうま味が凝縮されているので、焼きガニもその味を存分に堪能することができます。

また甘酢和えなどにしても、毛ガニが最盛期を迎える夏にも嬉しいさっぱりとした味を楽しむことができます。

超逸品!毛ガニのカニ飯

そして、個人的に是非、ゼヒお試しいただきたいのが毛ガニを使ったカニ飯。

毛ガニは一般的な家庭用の炊飯器でも一匹丸ごと投入できるのが、逆にズワイガニやタラバガニでは難しい毛ガニの強み。まずは研ぎ終わった米に、水を加え、ダシ醬油や白だしを適量加えて、その中に毛ガニを投入して炊き上げます。

毛ガニはそのまま入れてもいいですが、甲羅の背中部分を外しておなか部分と分けた状態(中のカニ味噌が見えている状態)、もしくは包丁で縦半分に真っ二つにした状態で入れると、よりそのうま味とカニから出るダシが米に行きわたります。

~甲羅の背中部分を外す方法~

甲羅の背中部分を外すには、甲羅の下側(目がある方の反対側)に背中側と腹側が分かれているところ、分割線のようなものがあるので、そこから手で甲羅を剥がせば簡単に外すことができます。

そして炊き上がれば、いったん毛ガニを取り出し、足の部分の身を殻から取り出し、炊きあがった米と混ぜ合わせます。

混ぜ終わればご飯を盛りつけ、カニ飯の真ん中に甲羅から取り出したカニミソと三つ葉、もしくは青ネギを添えれば出来上がり。

ちょっと手間はかかりますが、これが、まためちゃくちゃ絶品なんです。マジ食べすぎ注意報。

カニミソや側の身を取り除いた甲羅部分とおなか部分もお吸い物やみそ汁に入れると、まだカニのダシがでるので、カニ飯のお供にすると、余すところなく毛ガニの美味しさを堪能できます。

良ければお試しください。

最後に

いかがだったでしょう。今回は、食べるところが少ないカニというイメージに隠れた毛ガニの隠れた実力をご紹介してみました。繁殖力が低いという、種としての結構大きな弱点もあるので、このあたりはしっかり意識しつつ、毛ガニの恩恵にあやかっていきたいものですよね。

ではでは、今回はこのあたりで。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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