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初ガツオと戻りガツオの違いをバッチリ分かりやすくご説明!実はその味にも大きな違いがあった!

こんにちは。えたばりゅです。

今回は、初と初秋の風物詩、タタキ絶品カツオについて、「初ガツオ」と「戻りガツオ」の違いをガッチリ分かりやすく解説しようと思います。こちらの記事をお読みいただくことによって、その違いがバッチリ判り、お好みの味のカツオを食べる時期の指標にもお役立ていただけますので、是非ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。

初ガツオと戻りガツオには味の決め手にも重要な違いがあった!

カツオはそのフォルムもマグロによく似ていて、その身の色もマグロと同じく赤肉なのですが、マグロとカツオは分けて認識されているのが一般的ですよね。ただ、分類系統的にもスズキ目サバ科マグロ族に属する魚で実はマグロの一種といえるんです。ただ、大きく成長しても約1m、体重20kgほどですので、マグロの種類としては比較的小型種ですね。とはいえデカいですが。

そんなカツオなんですが、漁獲は太平洋側がほとんどで日本海側でカツオが水揚げされることは少なく、そういったこともあり、南方の魚類というイメージがあります。これはカツオが黒潮に乗って回遊する習性に由来するもので、春先から鹿児島県、高知県、和歌山県沿いを経て三陸沖あたりまで日本近海を北上するんですね。

そして、これが実は初ガツオと戻りガツオの違いに由来するところでもあるんです。

初ガツオと戻りガツオの違い1.漁獲時期の違い

初ガツオと戻りガツオ、これはそれぞれ違う種類というわけではなくて、同じカツオでも獲れる時期によってその呼び名が異なっているんです。初ガツオはその当てが割れている文字から連想される通り、年が明けて初めて漁獲されるカツオのことで、一般的には高知県で4~6月ごろに水揚げされたカツオを「初ガツオ」として流通されることが多いですが、西日本の末端販売では、それより前段階で獲れる鹿児島県や高知近海を北上した和歌山県、静岡県焼津で水揚げされたカツオもひっくるめて初ガツオで販売されることが多いです。

一方、戻りガツオは東北地方まで北上したカツオが海水温の低い親潮にぶつかった時点で南下する段階で漁獲されたもので、9~10月ごろに宮城県で水揚げされたものをこのように呼ぶことが多いですね。ただ、初ガツオと同じく、戻りガツオにもその認識の幅があり、千葉県銚子沖まで南下したカツオも戻りガツオとして販売されることも多いですが、その漁獲時期によっては、焼津港や銚子で水揚げされたカツオは日本での回遊場所としてはちょうど中間地点辺りなので、それぞれ戻りガツオ、初ガツオとして販売されることもあります。

この初ガツオと戻りガツオのイメージ認識の差なんですが、これは西日本側ほど多い傾向があり、冷凍品などを除く生のフレッシュなカツオが流通・販売される時期が、春先と秋口に偏りがちなことにその理由があるといえます。

初ガツオと戻りガツオの違い2.味の違い

そして最大の違いともいえるのが味の違い。味といってもカツオそのものの味はもちろん同じなんですが、脂のノリの違いには両者大きく違いがあるんですね。初物として漁獲されるカツオは成長段階の比較的小型の個体が多く、回遊している海域が暖流ということもあるので、その体には脂肪分はあまり蓄えられていないんです。

一方戻りガツオは成長した大型個体のものが多く、海水温が低いエリアのため、その体には見違えるほどの脂肪が蓄えられているんです。例えるならば全身トロといっても差し支えないほど。特に宮城県気仙沼や金華山で獲れるカツオはその傾向が顕著なんです。

このことから初ガツオは比較的サッパリとした味なのが特徴で、タタキにする段階で火に炙ってもパチパチとひっそりと焼けていくのに対し、戻りガツオは焼く段階で脂がしたたり落ち、落ちた脂で火の勢いが増すほどの差があります。

なので、タタキや刺身でもさっぱりとした味わいを楽しみたいのであれば、初ガツオ、脂ノリノリの濃厚な味わいを楽しみたいのであれば、戻りガツオの時期を選ぶといいかなと思います。

ただ、東北地方海域で獲れるカツオは北上から南下のタイミングのカツオなので、初ガツオも戻りガツオもその脂のノリに大きな差異はないといえますね。

初ガツオと戻りガツオの違い3.向く料理・加工の違い

このように別種と言えるほどの脂のノリの差がある両者ですが、こういったこともあって、それぞれ向く料理や加工品にも違いがあるんです。初ガツオとされることが多い、南方で漁獲されるカツオは、タタキや刺身の他、その脂肪分の低さの特性を生かし、生利節(トンボ節)やかつお節に加工されることも多いんですね。特にかつお節は脂が多いと乾燥に向かないため、戻りガツオが使用されることはあまりありません。

なので、日本のかつお節の一大生産地は鹿児島県の枕崎で、日本一を誇っております。

一方戻りガツオはその脂肪分の多さを活かした食べ方が多く、刺身やタタキのほか、甘辛く煮たり、塩焼きや照り焼きなどの焼き物でも美味しく楽しむことができます。

ちなみに、シーチキン系など缶詰で利用されているカツオはインドネシアなど南方諸国で水揚げされたカツオが多いですね。

最後に

いかがだったでしょう。今回は戻りガツオと初ガツオの違いについて、バッチリわかりやすくご紹介させていただきました。まぁ、アレです。色々とその違いを述べさせていただいたのですが、かなりザックリした言い方をすれば、流通する時期の違いといったところでしょうか。3~6月ごろのカツオは初ガツオ、9~11月ごろに流通するカツオは戻りガツオとして販売されていると思っていただければと思います。

ではでは、今回の記事もあなたの楽しい食生活、並びに健康向上のお役に立てれば幸いです。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

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