こんにちは。えたばりゅです。
えたばりゅです。今回は、サバやイワシと並んで、日本の魚食文化を彩る食卓の強い味方、マアジ(ヒラアジ)について触れていこうと思います。その大きさによって、料理の幅もかなり広く、また、その嗜好性も一般魚から高級魚まで様々なエリアに対応してくれる魚でもあるんですね。
今回はそんなヒラアジのおいしい食べ方はもちろん、美味しいヒラアジを選ぶために役立つ雑学なんかにも触れておりますので、是非ぜひ今回も最後までお付き合いいただけましたらと思います。
夏の絶品魚マアジ(ヒラアジ)一般枠から高級枠までオールマイティに対応してくれるヒラアジのちょっと役立つ雑学!
マアジ(真鯵)はアジの仲間の中でも日本ではかなりなじみの深い魚の一種で、イワシやサバなどと同じく、比較的安価でしかも栄養もバツグンな食卓の強い味方として君臨していますよね。割と小魚系のイメージがあるマアジですが、実は結構な大きさまで成長する魚で、成長すれば全長50cmと、マサバと同じくらいの大きさにまで成長するんです。
日本の海域でも広く生息しており、その需要も高いせいか、ヒラアジやアカアジ、アヅ、ゼンゴなど各地で様々な地方名で呼ばれていて、各地で親しまれております。
ただ、私たちにはなじみ深すぎて世界各国に住んでいそうなイメージですが、意外とその生息海域は狭く、活動海域は日本近海からベトナムまでの北西太平洋となっていて、この海域の固有種でもあるんですね。
マアジは稚魚から成魚まで様々な料理の幅で大活躍!
マアジは魚の中でも、様々な成長度合いで食されている魚種で、稚魚の時は全長数センチであれば豆アジ、数十センチ程度であれば小アジといった感じで販売されておりまして、豆アジの中でも特に小さなものはジンタンなんて呼ばれ方もしていたりしますが、これだけのサイズで販売されていることもあって、その成長度合いで、様々な料理方法で美味しく食べることができ、豆アジの時は内臓などの味や骨もほとんど気にならないので、そのまま唐揚げなどで食べられるほか、甘露煮にされたりもします。
そして、小アジクラスになると、やはり骨がしっかりしてきますので、開きにしたり、水洗い(内臓処理)をして南蛮漬けやフライにしたり、開いたものをフライや天ぷらにしたりするのが人気の料理法という感じで、少し手間はかかりますが、鮮度の良い取れたての小アジは、三枚におろしたのち、刺身やタタキ、片身をそのまますしネタにしたりしても、美味しく食べることができます。
また、小アジを三枚に下ろした後に残る中骨をカラッと油で揚げるとこれまた美味しくてですね。骨せんべいとして美味しく食べることができて、その栄養を余すところなくとることができたりもします。
そして20cmを超えて成魚になると、そのまま姿焼きにしたり、三枚におろして骨を取り除き、刺身やすしネタ、フライ、ムニエルにしたり、開いたものを一夜干しにしたりと、その成長度合いによって様々なおいしさを楽しむことができるのが特徴ともいえます。
このようにマアジはかなり料理の幅も広く使うことができ、一夜干しや冷凍のものもよく販売されておりますので、通年食べることができますが、旬を迎え一番おいしくなるのは6月から7月くらいの初夏の季節。このあたりになると、漁獲量もかなり増え、流通量も多くなりますので、脂ののったマアジを美味しく、しかも比較的安価で楽しむことができます。
マアジのちょっと役立つ雑学 マアジはその性質によって美味しさが違う
マアジは先ほどご紹介させていただいた通り、基本成長とともに少し沖合に出て移動をする回遊魚なんですが、中には成長しても回遊せず、その場に居続ける個体もいたりするんです。回遊する個体も居つく個体も「マアジ」という種類には変わりないんですが、回遊する個体群はそれだけ運動量も多いので、含まれる脂肪分は少なくなり、脂のノリがよくなりやすいのはやはりその場に居つくアジなんですが、こういったその場にとどまるアジのことを「瀬付きアジ」と呼んだりするんです。
瀬付きアジの代表格 高級魚関アジ
本来回遊するアジがその場に留まり続けるのはいろんな原因があるのですが、その中でも主な要因は餌が豊富にいるかどうかで、瀬付きアジがいる海域はその餌となるプランクトンが年間通して豊富なことが多いんですね。
そして瀬付きアジの代表的な存在といえば、有名な関アジ。
関アジも実は瀬付きアジで、関アジが獲れる豊後水道は海流も早く、中でもその水路が一番狭くなる豊予海峡では身が締まった魚が育ちやすく、瀬付きアジの性質上、脂のノリもいいことで知られているんです。
関アジはマアジとしてはかなり異端な存在で、時には一尾一万円近くもの値が付くこともあり、アジの仲間の中でも高級魚として取り扱われるシマアジに匹敵するような高級魚。そのその美味しさにはこのような一部のマアジが持つ性質が隠されていたんですね。
このほかにも、瀬付きアジの代表的なところでは、東京湾で獲れる「金アジ」が有名どころではないでしょうか。瀬付きアジは回遊性の味と比較すると、その魚体の色が黄金色になることからこの名前で呼ばれるようになったとされております。
このように瀬付きアジは回遊性のマアジよりも脂のノリがいいことが多く、回遊性のアジよりも絶対数が少ないので、回遊性のアジと比較すると高値で取引されることが多いんです。
関アジの味を美味しく安価で食べることができる!?
関アジは先ほどご紹介した通り、時には1万円ほどの値が付く超高級アジ。おいそれと私たちしがない一般ピープルの口には入らない逸品ですが、実は関アジは大分県の水産ブランドで、全国的にもかなり有名な高級魚ところもあり、その名前が付くにも厳しい基準があったりするんですね。
ですので、同じ漁場で漁獲されたマアジであっても、大分県で水揚げされなければ当然関アジではなくなるというわけで、例えば海峡を挟んだ愛媛県で水揚げされると、関アジブランドではなくなり、この海域付近で獲れて愛媛県で水揚げされたマアジは「媛っ子アジ」や「岬アジ」などと呼ばれて出荷されますが、まだ関アジよりもその認知度は低いのが現状。ということで、関アジよりもその価格は下がることが多いんです。
もちろん、同海域で獲れたアジなので、通常のマアジと比較するとその価格は高いことが多いですが、関アジと同等に匹敵するような味を少しお得に楽しむことができたりするんです。
最後に
いかがだったでしょう。今回は、夏においしさの絶頂を迎えるマアジについて、ちょっと役立つ雑学などもお伝えしてみました。こちらの記事があなたの楽しい食生活と更なる健康工場のお役に立てれば幸いです。ではでは、今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。